「〇〇は伸びててすごい」という提供者感覚に偏ると、消費者感覚が鈍って、クリエイターとしては死ぬ

「〇〇は伸びててすごい」という提供者感覚に偏ると、消費者感覚が鈍って、クリエイターとしては死ぬ

#43:2024年11月6日発行

2024/11/6



📨「ラッパーである人生」は、毎月最初の水曜日にラッパーのRAq(らっく)が音楽活動のお知らせやコラムをお届けするニュースレターです。リクエストやご質問なども大歓迎です。(written by @raq_reezy

📖 目次:

  1. OPENING TALK
  2. チラシの裏の裏:「〇〇は伸びててすごい」という提供者感覚に偏ると、消費者感覚が鈍って、クリエイターとしては死ぬ
  3. MUSIC UPDATES:「不確かな夜」
  4. スリラジオ
  5. punchlines:「俺は自分の仕上がりを気に入っている」 by JAY-Z
  6. Places I've Been:【カフェ】 学芸大学のスイーツなら「TAISUKE ENDO」がおすすめ


📝 OPENING TALK:

おはようございます。リニューアル第2回目となりました。今後もマイナーチェンジしながら、楽しいニュースレターにしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
最近は、政治の季節というか、日本も衆議院総選挙で与党が過半数割れ、米国でも大統領選挙が進んでいますね。音楽というのは(直接的ではないにせよ)社会の変化を感受性豊かに表現に取り込んでいく性質があるので、今後、世の中のあるいは自分の音楽がどう変化していくのか、楽しみにしたいと思います。
それでは、今月号もよろしくお願いします!


✍️ チラシの裏の裏:

💡「チラシの裏の裏」では、noteのメンバーシップでアップしている、ちょっとしたコラムから、毎月ひとつを選んでお届けします。他にもたくさんのコラムをアップしているので、興味がある方はぜひ、noteメンバーシップ「チラシの裏の裏」をチェックしてください。

「〇〇は伸びててすごい」という提供者感覚に偏ると、消費者感覚が鈍って、クリエイターとしては死ぬ

最近、「何が伸びててすごい」とかの提供者の感覚に偏ると、消費者としての感覚が鈍るので、気をつけなければと思った。
提供者の感覚とは、「〇〇が流行っている」、「〇〇の裏側はこういう考え方や戦略でやっているらしい」とか、そういうの。
一方、消費者の感覚とは「〇〇が好き」、「〇〇が嫌い」、「〇〇が気持ちいい」、「〇〇が不快」とか、そういうもの。
クリエイター活動というのは、結局のところ、「自分の好き嫌いといった消費者感覚を頼りに、それを何らかの形で可視化した作品を作り、世に問う」というものだと思う。でないと、そこに作品の個性が生まれない。
だから、「〇〇はこういう理由で伸びていて、こういうファンに受けていて、それはそれで良さがある」とか、そういうのはビジネスや評論であれば大事かもしれないけれど、クリエイター活動においては「〇〇がめっちゃ好き」、「〇〇は全然好きじゃない」とスパッと言えない時点で、表現がぼやけることに繋がってしまう。
多様なインプットを取り込んで、そこに付加価値を加えるのが分析や評論だとしたら、多様なインプットを取り込んで、それを自分勝手に好き嫌いに振り分けて、(形を変えて)吐き出すのが表現活動だと思う。だから、使う頭や筋肉が全然違う。
表現活動というのは、ビジネスとも投資とも分析とも評論とも、やはり根本的に頭の使い方が違う。それに改めて気づいた。
人付き合いや社会的な活動において、「〇〇は嫌い」とか言ってると友だちがいなくなるけど、創作活動は自分の好き嫌いと制約なしに向き合い、本音で何かを表現すべき空間であるべきだと。
だけど、今の世の中では、情報過多で「提供者の楽屋裏トーク」みたいな情報ばかりが入ってくる。本音でハシゴ酒みたいなことをみんなやってる。SNSでは起業家や経営者が提供者目線の情報を垂れ流している。

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